レコードの追加、更新、削除

このページでは、リソース レコードセットを追加、更新、削除する方法について説明します。

サポートされているリソース レコードのタイプの一覧については、サポートされているリソース レコードのタイプをご覧ください。

始める前に

  1. マネージド ゾーンを作成します。マネージド ゾーンを作成するための前提条件を満たし、マネージド ゾーンを作成します。

  2. サポートされているリソース レコードのタイプを選択します。リソース レコードセットのリソース レコードのタイプを選択します。

リソース レコードセットを追加する

リソース レコードセットを追加する手順は次のとおりです。

コンソール

  1. Trusted Cloud コンソールで、Cloud DNS の [ゾーン] ページに移動します。

    Cloud DNS の [ゾーン] に移動

  2. レコードを追加するマネージド ゾーンの名前をクリックします。

  3. [ゾーンの詳細] ページで、[標準を追加] をクリックします。

  4. [レコードセットの作成] ページの [DNS 名] フィールドに、DNS ゾーンのサブドメインを入力します(例: mail)。末尾にドットが自動的に追加されます。

    ワイルドカード DNS レコードを作成するには、アスタリスクを入力します(例: *.example.com)。

    アットマーク(@)を使用しても、自動的に apex レコードは作成されません。ドメインの apex にリソース レコードを作成するには、[DNS 名] フィールドを空白のままにします。

  5. リソース レコードのタイプ(例: MX)を選択します。

  6. [TTL] フィールドに、リソース レコードの有効期間を数値で入力します。これはキャッシュに保存できる時間です。この値は正の整数である必要があります。

  7. [TTL ユニット] メニューから、時間の単位(例: minutes)を選択します。

  8. 選択したリソース レコードのタイプに応じて、残りのフィールドに値を入力します。

  9. 追加情報を入力するには、[項目を追加] をクリックします。

  10. [作成] をクリックします。

gcloud

リソース レコードセットを追加するには、gcloud dns record-sets create コマンドを使用します。

gcloud dns record-sets create RRSET_NAME \
    --rrdatas=RR_DATA \
    --ttl=TTL \
    --type=RRSET_TYPE \
    --zone=MANAGED_ZONE

次のように置き換えます。

  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RR_DATA: リソース レコードセットに関連付けられた任意の値(例: 198.51.100.5)。rrdata1 rrdata2 rrdata3 のように、複数の値を入力することもできます(例: 198.51.100.5 10.2.3.4...)。
  • TTL: リゾルバがこのリソース レコードセットをキャッシュに保存する秒単位の TTL(例: 30
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。

API

リソース レコードセットを追加するには、resourceRecordSets.create メソッドを使用します。

POST https://www.googleapis.com/dns/v1/projects/PROJECT_ID/managedZones/MANAGED_ZONE/rrsets
{
    "name": "RRSET_NAME",
    "type": "RRSET_TYPE",
    "ttl": TTL,
    "rrdatas": [ RR_DATA ]
}

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクトの ID
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。
  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A
  • TTL: リゾルバがこのリソース レコードセットをキャッシュに保存する秒単位の TTL(例: 30
  • RR_DATA: リソース レコードセットに関連付けられた任意の値(例: "198.51.100.5")。複数の値をカンマ区切りのリストで入力することもできます(例: "198.51.100.5","10.2.3.4")。

Terraform

resource "google_dns_managed_zone" "parent_zone" {
  name        = "sample-zone"
  dns_name    = "sample-zone.hashicorptest.com."
  description = "Test Description"
}

resource "google_dns_record_set" "default" {
  managed_zone = google_dns_managed_zone.parent_zone.name
  name         = "test-record.sample-zone.hashicorptest.com."
  type         = "A"
  rrdatas      = ["10.0.0.1", "10.1.0.1"]
  ttl          = 86400
}

トランザクションでリソース レコードセットのコレクションを追加する

複数のリソース レコードセットを追加するには、それらの変更を指定するトランザクションを作成します。トランザクションとは、1 つの単位として適用する必要がある 1 つ以上の DNS レコードの変更をまとめたグループのことです。トランザクション全体が成功または失敗のいずれかになるため、データが不整合状態のままになることはありません。トランザクションは、gcloud CLI または Cloud DNS API によってのみ作成できます。

トランザクションを作成する手順は次のとおりです。

gcloud

  1. トランザクションを開始するには、gcloud dns record-sets transaction start コマンドを使用します。

    gcloud dns record-sets transaction start \
       --zone=MANAGED_ZONE
    

    MANAGED_ZONE は、リソース レコードセットを管理するマネージド ゾーンの名前に置き換えます(例: my-zone-name)。

  2. リソース レコードセットをトランザクションの一部として追加するには、gcloud dns record-sets transaction add コマンドを使用します。

    gcloud dns record-sets transaction add RR_DATA \
       --name=DNS_NAME \
       --ttl=TTL \
       --type=RECORD_TYPE \
       --zone=MANAGED_ZONE
    

    次のように置き換えます。

    • RR_DATA: リソース レコードセットに関連付けられた任意の値(例: 198.51.100.5)。rrdata1 rrdata2 rrdata3 のように、複数の値を入力することもできます(例: 198.51.100.5 10.2.3.4...)。
    • DNS_NAME: 追加するレコードセットの DNS またはドメイン名(例: test.example.com
    • TTL: レコードセットの有効期間(TTL)の秒数(例: 300
    • RECORD_TYPE: レコードタイプ(例: A
    • MANAGED_ZONE: リソース レコードセットを管理するマネージド ゾーンの名前(例: my-zone-name
  3. トランザクションを実行するには、gcloud dns record-sets transaction execute コマンドを使用します。

    gcloud dns record-sets transaction execute \
       --zone=MANAGED_ZONE
    
  4. ワイルドカード トランザクションを追加するには、gcloud dns record-sets transaction add コマンドを使用します。

    gcloud dns record-sets transaction add \
       --zone=MANAGED_ZONE \
       --name=WILDCARD_DNS_NAME \
       --type=RECORD_TYPE \
       --ttl=TTL
    

    次のように置き換えます。

    • MANAGED_ZONE: リソース レコードセットを管理するマネージド ゾーンの名前(例: my-zone-name
    • WILDCARD_DNS_NAME: 追加するリソース レコードセットの DNS またはドメイン名(例: *.example.com.。末尾のドットに注意)
    • RECORD_TYPE: レコードタイプ(例: CNAME
    • TTL: レコードセットの TTL の秒数(例: 300

API

新しいリソース レコードセットを含むトランザクションを更新するには、changes.create メソッドを使用します。

POST https://dns.googleapis.com/dns/v1/projects/PROJECT_ID/managedZones/MANAGED_ZONE/changes
{
  "deletions": []
  "additions": [
    {
      "name": DNS_NAME,
      "type": RECORD_TYPE,
      "ttl": TTL,
      "rrdatas": [
        RR_DATA
      ]
    }
  ]
}

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクト ID
  • MANAGED_ZONE: マネージド ゾーン名または ID
  • DNS_NAME: レコードセットの DNS またはドメイン名(例: test.example.com.。末尾のドットに注意)
  • RECORD_TYPE: レコードタイプ
  • TTL: レコードセットの有効期間(TTL)の秒数(例: 30
  • RR_DATA: リソース レコードセットに関連付けられた任意の値(例: 198.51.100.5)。rrdata1 rrdata2 rrdata3 のように、複数の値を入力することもできます(例: 198.51.100.5 10.2.3.4...)。

ご使用のドメインにメールを配信するには、MX レコードをゾーンに追加する必要があります。簡易メール転送プロトコル(SMTP)プロバイダとして Google Workspace を使用する場合は、Google Workspace の MX レコードを設定するのサポートページをご覧ください。それ以外の場合は、Google Workspace を使用する場合と同じ手順に沿って、利用するプロバイダの MX レコードの詳細を設定します。

ゾーンのリソース レコードセットを表示する

ゾーンのリソース レコードセットを表示する手順は次のとおりです。

コンソール

  1. Trusted Cloud コンソールで、[Cloud DNS] ページに移動します。

    [Cloud DNS] に移動

  2. [ゾーン] タブで、リソース レコードセットを表示するゾーンをクリックします。

    [ゾーンの詳細] ページに、そのゾーンのすべてのリソース レコードセットの詳細が表示されます。

gcloud

ゾーンの DNS レコードを表示するには、gcloud dns record-sets list コマンドを使用します。

gcloud dns record-sets list \
   --zone="ZONE_NAME"

ZONE_NAME は、プロジェクトの DNS ゾーンの名前に置き換えます。

このコマンドは、リソース レコードセットの最初の 100 件のレコードの JSON レスポンスを出力します。次の追加のパラメータを指定できます。

  • --limit: 表示するレコードセットの最大数。
  • --name: ドメイン名がこの名前と完全に一致するリソース レコードセットのみを一覧表示します。
  • --type: このタイプのレコードのみを一覧表示します。指定する場合は、--name パラメータも指定する必要があります。

API

ゾーンの DNS レコードを表示するには、resourceRecordSets.list メソッドを使用します。

GET https://www.googleapis.com/dns/v1/projects/PROJECT_ID/managedZones/MANAGED_ZONErrsets

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクトの ID
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。

リソース レコードセットの詳細を表示する

この手順は、マネージド Cloud DNS ゾーン内にリソース レコードセットがすでに作成されていることを前提とします。

既存のリソース レコードセットの詳細を表示する手順は次のとおりです。

コンソール

  1. Trusted Cloud コンソールで、Cloud DNS の [ゾーン] ページに移動します。

    Cloud DNS の [ゾーン] に移動

  2. リソース レコードセットを含むゾーンをクリックします。

  3. 詳細を表示するリソース レコードセットをクリックします。

    [リソース レコードセットの詳細] ページに、リソース レコードセットの詳細が表示されます。

gcloud

既存のリソース レコードセットの詳細を表示するには、gcloud dns record-sets describe コマンドを使用します。

gcloud dns record-sets describe RRSET_NAME \
  --type=RRSET_TYPE \
  --zone=MANAGED_ZONE

次のように置き換えます。

  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。

API

既存のリソース レコードセットの詳細を取得するには、resourceRecordSets.get メソッドを使用します。

GET https://www.googleapis.com/dns/v1/projects/PROJECT_ID/managedZones/MANAGED_ZONE/rrsets/RRSET_NAME/RRSET_TYPE

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクトの ID
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。
  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのレコードタイプ(例: A

リソース レコードセットを更新する

レコードセットを変更する手順は次のとおりです。

コンソール

既存のリソース レコードセットに部分更新を適用する手順は次のとおりです。

  1. Trusted Cloud コンソールで、Cloud DNS の [ゾーン] ページに移動します。

    Cloud DNS の [ゾーン] に移動

  2. リソース レコードセットを更新するゾーンをクリックします。

  3. [ゾーンの詳細] ページで、更新するリソース レコードセットの横にある [ 編集] をクリックします。

  4. 必要な更新を行った後、[保存] をクリックします。

gcloud

既存のリソース レコードセットに部分更新を適用するには、gcloud dns record-sets update コマンドを使用します。

gcloud dns record-sets update RRSET_NAME \
    --rrdatas=RR_DATA \
    --ttl=TTL \
    --type=RRSET_TYPE \
    --zone=MANAGED_ZONE

次のように置き換えます。

  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RR_DATA: リソース レコードセットに関連付けられた任意の値(例: 198.51.100.5)。rrdata1 rrdata2 rrdata3 のように、複数の値を入力することもできます(例: 198.51.100.5 10.2.3.4...)。
  • TTL: リゾルバがこのリソース レコードセットをキャッシュに保存する秒単位の TTL(例: 30
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。

API

既存のリソース レコードセットに部分更新を適用するには、resourceRecordSets.patch メソッドを使用します。

PATCH https://www.googleapis.com/dns/v1/projects/PROJECT_ID/managedZones/MANAGED_ZONE/rrsets/RRSET_NAME/RRSET_TYPE
{
  "ttl": TTL,
  "rrdatas": RR_DATA,
  "update_mask": {
      "paths": ["rrset.ttl", "rrset.rrdatas"]
  }
}

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクトの ID
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。
  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A
  • TTL: リゾルバがこのリソース レコードセットをキャッシュに保存する秒単位の TTL(例: 30
  • RR_DATA: リソース レコードセットに関連付けられた任意の値(例: 198.51.100.5)。rrdata1 rrdata2 rrdata3 のように、複数の値を入力することもできます(例: 198.51.100.5 10.2.3.4...)。

リソース レコードセットを削除する

リソース レコードセットを削除すると、その DNS レコードは完全に削除されます。これを復元することはできません。DNS レコードが失われるのを防ぐには、削除する前にリソース レコードセットをエクスポートします。リソース レコードセットをエクスポートする方法については、リソース レコードセットのインポートとエクスポートをご覧ください。

Cloud DNS は、NS レコードと SOA レコードをゾーン apex に自動的に作成します。これらのレコードは、Cloud DNS API を使用して削除することはできません。ゾーンが削除されると自動的に削除されます。詳細については、RFC 1034 をご覧ください。

リソース レコードセットを削除する手順は次のとおりです。

コンソール

  1. Trusted Cloud コンソールで、[Cloud DNS] ページに移動します。

    Cloud DNS の [ゾーン] に移動

    [ゾーンの詳細] ページにゾーンのレコードが一覧表示されます。

  2. ゾーン内のリソース レコードセットを削除するには、そのゾーンの名前をクリックします。

  3. 削除するリソース レコードセットの横にあるチェックボックスをオンにします。

  4. [レコードセットを削除] をクリックします。

gcloud

既存のリソース レコードセットを削除するには、gcloud dns record-sets delete コマンドを使用します。

gcloud dns record-sets delete RRSET_NAME \
    --type=RRSET_TYPE \
    --zone=MANAGED_ZONE

次のように置き換えます。

  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。

API

既存のリソース レコードセットを削除するには、resourceRecordSets.delete メソッドを使用します。

DELETE https://www.googleapis.com/dns/v1/projects/PROJECT_ID/managedZones/MANAGED_ZONE/rrsets/RRSET_NAME/RRSET_TYPE

次のように置き換えます。

  • PROJECT_ID: プロジェクトの ID
  • MANAGED_ZONE: このリソース レコードセットが関連しているマネージド ゾーン(例: my-zone-name)。このリソース レコードセットの名前には、サフィックスとしてマネージド ゾーンの DNS 名が必要です。
  • RRSET_NAME: サフィックスとしてこのゾーンの DNS 名を使用した受信クエリと一致する DNS 名(例: test.example.com
  • RRSET_TYPE: このリソース レコードセットのリソース レコードタイプ(例: A

リソース レコードセットのインポートとエクスポート

リソース レコードセットをマネージド ゾーンの内外にコピーするには、import コマンドと export コマンドを使用します。インポートおよびエクスポートできる形式は、BIND ゾーンファイル形式または YAML ファイル形式のいずれかです。

gcloud

  1. リソース レコードセットをインポートするには、dns record-sets import コマンドを使用します。

    gcloud dns record-sets import -z=ZONE_NAME
    

    ゾーンファイルのファイル形式を指定する場合は、上記のコマンドに --zone-file-format フラグを指定します。このフラグを省略する場合は、YAML 形式のゾーンファイルを指定する必要があります。

    ZONE_NAME は、ゾーンの新しい名前に置き換えます。

    • gcloud dns record-sets import コマンドで --replace-origin-ns フラグを指定すると、ゾーンの NS レコードがゾーンファイルで指定された NS レコードに置き換えられます。これらのレコードは、Cloud DNS がゾーンをホストするために割り当てたネームサーバーと一致する必要があります。また、親(委任)ゾーンで指定された NS レコードとも一致する必要があります。デフォルトでは、Cloud DNS は NS レコードを上書きしません。このフラグを使用する場合は、NS レコードが正しいことを確認する必要があります。

    • レコードセットを BIND ゾーン形式のファイルとしてインポートする場合は、ゾーンの apex を表すアットマーク(@)を削除します。BIND ゾーン形式のファイルでは、example.com のような DNS 名において、アットマーク(@)は example.com. を指します。ただし、Cloud DNS では、レコード名を定義するときにアットマーク(@)は文字どおりに扱われます。Cloud DNS でゾーンの apex のリソース レコードセットを作成するには、完全なドメイン名(例: example.com.)を使用します。

      in.smtp              IN MX 5 gmail-smtp-in.l.google.com
      in.smtp.example.com. IN MX 5 gmail-smtp-in.l.google.com.example.com.
      

      ゾーンファイルをインポートするには、完全修飾が必要なドメイン名の末尾にドット(.)を追加します。

  2. リソース レコードセットをエクスポートするには、dns record-sets export コマンドを使用します。リソース レコードセットを BIND ゾーン形式のファイルにエクスポートするには、--zone-file-format フラグを指定します。次に例を示します。

    example.com. 21600 IN NS ns-gcp-private.googledomains.com.
    example.com. 21600 IN SOA ns-gcp-private.googledomains.com.
    cloud-dns-hostmaster.google.com. 1 21600 3600 259200 300
    host1.example.com. 300 IN A 192.0.2.91
    

    --zone-file-format フラグを省略すると、リソース レコードセットは YAML 形式のレコード ファイルにエクスポートされます。

    gcloud dns record-sets export example.zone -z=examplezonename
    

    次に例を示します。

    ---
    kind: dns#resourceRecordSet
    name: example.com.
    rrdatas:
    - ns-gcp-private.googledomains.com.
    ttl: 21600
    type: NS
    ---
    kind: dns#resourceRecordSet
    name: example.com.
    rrdatas:
    - ns-gcp-private.googledomains.com. cloud-dns-hostmaster.google.com. 1 21600 3600 259200 300
    ttl: 21600
    type: SOA
    ---
    kind: dns#resourceRecordSet
    name: host1.example.com.
    rrdatas:
    - 192.0.2.91
    ttl: 300
    type: A
    
    

    Cloud DNS は ALIAS レコードタイプをサポートしています。これは標準の DNS レコードタイプではなく、BIND ではサポートされていません。リソース レコードセットを BIND にエクスポートする場合、ALIAS レコードはスキップされます。ゾーンにルーティング ポリシーがある場合、それは空のリソース レコードデータ(rrdata)を含むレコードとしてエクスポートされます。

サポートされているリソース レコードのタイプ

レコードタイプ 入力
A

ホストの数値アドレス(IPv4 のドット付き 10 進数形式)。A レコードタイプは、IPv4 アドレスをドメイン名にマッピングし、ドメイン名に対するリクエストの宛先を決定します(例: 192.0.2.91)。

AAAA

ホストの数値 IP アドレス(IPv6 の 16 進数形式)AAAA(quad A)レコードタイプは、IPv6 アドレスをドメイン名にマッピングし、ドメイン名に対するリクエストの宛先を決定します(例: 2001:db8::8bd:1002)。

ALIAS([プレビュー](/products#product-launch-stages))

受信アドレスクエリを解決する正規名(例: example.my-cdn.net)。A/AAAA クエリが ALIAS レコードに到達すると、ALIAS の正規名が解決されて、返される IP アドレスが決定します。ALIAS レコードは、ドメインの apex にのみ追加できます。

CNAME

A レコードの DNS エイリアス。たとえば、ftp.example.comwww.example.com の DNS エイリアスです。この例では、ftp.example.comwww.example.com と同じサーバーに存在するサービスです。 ftp.example.com を指すリンクは、www.example.comA レコードを受け取ります。

また、CNAME レコードタイプを使用して、まったく異なるドメイン名を指定することもできます。たとえば、altostrat.comwww.example.com の DNS エイリアスです。

ネームサーバーが、CNAME 値によって参照される CNAME レコードと A レコードを返すことがあります。この動作は CNAME 追跡と呼ばれます。

HTTPSSVCB

サービスの優先度(SvcPriority)。これは、エイリアス用の 0、サービス説明用の 1-65535TargetName(オーナー名と同じ場合は「.」)、サービス パラメータ(SvcParams)であり、ターゲット エンドポイントを記述する key=value ペアで構成され、スペースで区切ります。詳細については、ドラフト仕様をご覧ください。

MX

ドメインに代わってメールを受信するメール交換サーバーの優先値と DNS 名。SMTP サーバーでは、優先値の低いサーバーが優先されます。0 は、入力可能な最小の優先番号です。

例: 1 mail.example.com.

優先番号と DNS 名の間には、1 個のスペースを入れてください。入力する MX レコードの末尾は、ピリオドまたはドット(.)で終わる必要があります。

優先度の異なる複数のレコードを作成してバックアップ メールサーバーを構成できます。また、同じ優先度を使用して複数のメールサーバーに負荷を分散することもできます。

たとえば、メールを Google Workspace アカウントに転送するには、次のように入力します。

  • 1 SMTP.GOOGLE.COM.

NS

ドメインまたはサブドメインに DNS サービスを提供する権威ネームサーバーの DNS 名。NS レコードは、ゾーンのネームサーバー(例: ns-1.example.com)と一致する必要があります。

SPF

SPF リソース レコードセット タイプは非推奨です。代わりに、v=spf1 で始まる TXT レコードを使用してください。最新のメール ソフトウェアでは、SPF タイプのレコードは使用されません。

SRV

特定のサービスのサーバーの場所(ホスト名とポート番号)を指定するデータ(例: 0 1 587 mail.example.com)。

詳細については、RFC 2782 をご覧ください。

SSHFP

SSH サーバーのアルゴリズム番号、フィンガープリントの種類を表す番号、キー フィンガープリント(例: 2 1 123456789abcdef67890123456789abcdef67890)。

このゾーンの DNSSEC を有効にしている場合にのみ、このレコードタイプを使用してください。

TXT

テキストデータ。任意のテキストを含めることができ、セキュリティ情報や不正防止情報などのマシンが読み取れるデータを定義するためにも使用できます。

TXT レコードには 1 つ以上のテキスト文字列を含めることができ、各文字列の最大長は 255 文字です。レコードデータが 255 バイトを超える場合は、レコードを 255 バイトの文字列に分割し、各文字列を引用符で囲みます(例: "String one 255 bytes" "String two 255 bytes")。

複数の文字列がある場合は、メール エージェントや他のソフトウェア エージェントによって連結されます。

各文字列は引用符で囲みます(例: "Hello world" "Bye world")。

各 TXT レコードの文字数の上限は 1,000 です。この上限を引き上げる必要がある場合は、Trusted Cloud by S3NS サポートにお問い合わせください。

次のステップ