Compute Engine は、仮想マシンの作成と実行のためのカスタマイズ可能なコンピューティング サービスです。Compute Engine はスケーラビリティとパフォーマンスに優れ、テストと開発用の単一の仮想マシンから本番環境ワークロード用の大規模なコンピューティング クラスタに簡単に移行できます。Trusted Cloud は汎用コンピューティング インフラストラクチャと中規模の AI/ML ワークロード用に最適化されているため、Trusted Cloud by S3NS の Compute Engine と Google Cloud の Compute Engine にはいくつかの違いがあります。このページでは、 Trusted Cloud と Google Cloud バージョンの Compute Engine の違いについて説明します。
Compute Engine の詳細については、Compute Engine の概要と Compute Engine のドキュメントをご覧ください。
Trusted Cloudの Compute Engine の使用に関する推奨事項とベスト プラクティス(Google Cloud と機能が異なる場合に推奨される代替手段など)については、推奨事項セクションをご覧ください。
主な違い
Compute Engine の Trusted Cloud バージョンと Google Cloud バージョンにはいくつかの違いがあります。主な違いは次のとおりです。
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Trusted Cloudでは、3 つのマシンタイプ シリーズのみを使用できます。
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Hyperdisk Balanced は、 Trusted Cloudで使用できる唯一のディスクタイプです。
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Trusted Cloudへの移行パスとしてサポートされているのは、イメージ適応のみです。
相違点の詳細な一覧については、このセクションの残りの部分をご覧ください。Google Cloud をすでによくご存じの場合は、特に Trusted Cloudで動作するアプリケーションを設計する前に、これらの違いをよくご確認ください。また、Trusted Cloud by S3NS の概要で、Google Cloud とお使いの環境との全般的な違いを確認することもおすすめします。
Trusted Cloudで現在利用できない特定の Compute Engine 機能を使用する場合は、Trusted Cloud サポートにお問い合わせください。 Trusted Cloudで新機能がリリースされたときに通知を受け取るには、リリースノートをご購読ください。
ハードウェアと OS
マシンタイプ | Trusted Cloudで使用できるマシンタイプは次のとおりです。
AMD や Arm ベースのマシンタイプなど、他のマシンシリーズは使用できません。 Trusted Cloudでマシンの使用量を調整する方法については、推奨事項のセクションをご覧ください。 Trusted Cloudでは、次のインスタンス タイプを使用できます。 次のインスタンスタイプは使用できません。
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GPU と TPU | Trusted Cloudで使用できる GPU は次のとおりです。
他のすべての GPU マシンタイプは使用できません。TPU は使用できません。 |
ディスクと暗号化 | Trusted Cloudでは、次のディスクタイプを使用できます。 他のディスクタイプは使用できません。 Trusted Cloudでディスクの使用量を調整する方法については、推奨事項のセクションをご覧ください。 Compute Engine では、お客様のコンテンツが自動的に暗号化されます。Trusted Cloudでは、次の鍵暗号鍵(KEK)メソッドも使用できます。 他のすべての KEK 暗号化方式は使用できません。 |
オペレーティング システム イメージ | Trusted Cloudでは、次の Linux オペレーティング システムを使用できます。 Arm イメージ ファミリーは Trusted Cloudでは使用できません。 Windows、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)、SUSE Linux Enterprise Server(SLES)などのエンタープライズ オペレーティング システムを使用する場合は、独自のライセンスが必要です。ライセンスがあるイメージを Compute Engine にインポートするには、オペレーティング システムを Trusted Cloud用に適応します。 |
オペレーティング システムの詳細 | Trusted Cloudの OS イメージには次の違いがあります。
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ネットワーキング
VM ネットワーキング | ゾーン DNS 名は Trusted Cloudで使用できます。 グローバル DNS 名は使用できません。 プロジェクトの作成時にデフォルト ネットワークは作成されません。一部の例は、デフォルト ネットワークがあることを前提としています。デフォルト ネットワークが必要な場合は、 Trusted Cloudのネットワーキングの違いの詳細については、次のドキュメントをご覧ください。 |
可用性と障害復旧
リージョンとゾーン | Trusted Cloud には、単一リージョン内に複数のゾーンがあります。マルチリージョン機能とクロスリージョン フェイルオーバーはサポートされせん。復元性を確保するために複数のゾーンにまたがるデプロイがサポートされています。停止した場合のビジネスの継続性を確保するため、オフクラウド データ レプリケーションを使用することをおすすめします。 |
予約 | オンデマンド予約は Trusted Cloudで使用できます。 将来の予約は使用できません。 |
費用管理
費用削減機能 | Trusted Cloudでは、費用削減機能は使用できません。これには、Spot VM と確約利用割引(CUD)が含まれます。 |
セキュリティとアクセス制御
VM のセキュリティ機能 | Trusted Cloudでは、次の VM セキュリティ機能を使用できます。 その他のセキュリティ機能はすべて使用できません。たとえば、次の機能は使用できません。
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ワークフローとツール
VM の作成 | Trusted Cloudでは、次の VM 作成オプションを使用できません。
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移行 | イメージ適応は Trusted Cloudで利用できます。 その他の移行オプションは使用できません。 |
バックアップと復元 | Trusted Cloudでは、次のバックアップ オプションを利用できます。 他のバックアップと復元のオプションはすべて使用できません。 |
VM とユーザー管理 | Trusted Cloudでは、次の VM とユーザーの管理オプションを使用できません。
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推奨事項
- マシンタイプに関する推奨事項:
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N2 などの小型のマシンタイプが必要な場合は、 Trusted Cloudで C3 を使用することをおすすめします。C3 インスタンスは N2 インスタンスよりも強力な CPU を備えているため、インスタンスの数を減らしても同等以上のパフォーマンスを実現できる場合があります。
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大量のメモリが必要な場合は、M3 を使用することをおすすめします。
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GPU を使用する必要がある場合は、A3 Edge を使用することをおすすめします。A3 Edge がワークロードに対して大きすぎる場合は、CPU 推論を行うことを検討してください。
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- ディスクの推奨事項:
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Google Cloud Hyperdisk Balanced は、Compute Engine で推奨されるブロック ストレージ オプションであり、 Trusted Cloud by S3NSで唯一のブロック ストレージ オプションです。Google Cloud でバランス永続ディスクを使用する場合は、 Trusted Cloud by S3NS と Google Cloud の両方で Google Cloud Hyperdisk を使用することをおすすめします。
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関連ガイド
以下の情報は、 Trusted Cloud by S3NSでの Compute Engine の使用方法と設計方法にも影響する可能性があります。これらのガイドには、ドキュメント、セキュリティとアクセス制御、課金、ツール、サービスの使用状況など、 Trusted Cloudでの作業に関する一般的情報が記載されています。
Trusted Cloud の他のサービスと機能、および Google Cloud の同等のサービスと機能との違いについては、プロダクト リストをご覧ください。